【雲南PJ】夏期活動報告3 -民谷編-

By furuya, 2015年9月14日

8月9日から15日、古谷研では今年もお盆の時期に合わせ、雲南市に行って参りました。
遅ればせながら、今夏の木次・入間・民谷での活動を、地域ごとに三編に分けてご報告いたします。

本編でご紹介するのは、民谷地区における活動です。
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〈8月13日〉
現在、交流センターとして活用されている旧・吉田小学校民谷分校。
ここではかつて、そのすぐそばを流れる民谷川が児童のプールとして使われていました。
今でも子ども達の格好の遊び場であることに変わりはありませんが、流れ込んだ土砂で川底が浅くなってしまっているのが現状です。
そこで、雲南市役所地域振興課の方からご提案を頂き、この日は島根大学の学生のみなさんと一緒に砂浚いをすることになっていました。

しかし、この日は生憎の大雨で川が増水していたため、中止に。
急遽、往時の主要産業「たたら製鉄」を学びに行くこととなりました。

まずは「鉄の歴史博物館」へ。
ここでは最後のたたら師達の仕事を記録した貴重な映像資料『和鋼風土記』の他、模型やパネル、実際の道具などが展示され、当時の技術や暮らしを今に伝えてくれます。
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そして次に訪れたのが国の重要有形民俗文化財「菅谷たたら山内」です。
全国で唯一現存する高殿式のたたら製鉄の操業施設と、そこで働く人々が暮らした集落が今も残されており、もののけ姫の舞台になったとも言われています。
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たたら製鉄は、民谷、ひいては雲南市や島根県の歴史・文化を深く理解するために避けては通れないトピックでありながら、その奥深さから万人に受ける観光要素とすることが難しい地域資源でもあります。
2016年公開の映画「たたら侍」の舞台としてにわかに盛り上がるこの場所にも、何か一石を投じることは出来ないか、そんな声も上がりました。

最後に、再び交流センターの講堂に戻って昼食を囲んでの懇親会です。
主事さんが用意して下さったそうめんとお惣菜を頂きます。
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この日、市の職員さんと島根大学の学生のみなさん、そして私達がこうして集まったのには、もう一つ理由がありました。
ここ民谷には、国立島根大学や島根県立大学など、近隣大学の学生達が、授業や自発的なボランティア活動の一環として、年に何度も訪れるというポテンシャルがありながら、その成果が地域に蓄積・フィードバックされていかないといった課題を抱えています。
今回予定されていた作業は、古谷研を含めた各大学の活動がつながっていくことを願い、親睦を深めることも目的だったのです。

島根大学の毎回の活動が一過性のものに終わるのではなく、継続し、他大学と連携していくために、活動団体の組織化などが提案されました。
大学の制度上、様々な制約もある中、なかなか体制を整えるだけでも大変なようですが、今回の話し合いで挙げられた提案を早速学内で検討して下さっているそうです。

〈8月14日〉
翌日、小さな分校の校庭で行われる夏祭りに、開始時刻よりも少し早く、古谷教授も一緒に訪れました。
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準備のお手伝いをしようと駆け寄ると、地域のみなさんがお酒や料理をたくさん振る舞って下さり、そうこうしている間に少しずつ、集落の人々が集まり始めました。
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暗がりの校庭のあちらこちらに、いつもお世話になっている方、昨年の夏にお会いした方の顔を見つけ、祭りの夜はあっという間に更けていきました。

〈さいごに〉
今回、M1笹原の投稿でもご紹介いたしましたように、OBの小堀祥仁さんを木次地域での活動に講師としてお招きしました。
このところ、まちづくりや設計活動をされている多くのOB・OGの方から、自分も雲南市やプロジェクト活動に何らかの形で携わりたいという声を頂くようになりました。
これからは、現役生だけでなく、卒業生の皆様も巻き込みながら活動をしていける体制が作れたらと思っております。
そうした仕組みづくりを急ぐとともに、この記事がそうした活動に一役買ってくれることを期待しております。

 

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M2室町亜弥

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