6月9日から始まった北京南?鼓巷の調査ですが、いよいよ最終段階に入り、終了へと近づいて参りました。前回の報告に引き続き、これまでの作業内容をお伝えします。
ヒアリング・実測の様子です。
午前の調査前に、全員で作業内容を話し合うミーティングをします。主にヒアリング班と実測班、魚眼レンズによる撮影班に分かれます。
ヒアリングの様子です。四合院の住民の方達に現在の居住環境や商業街としての南?鼓巷に関係する事項を聞き取ります。
調査を手伝ってくれている中国人の方がヒアリングをしている間に、実測調査や写真撮影を実測班の古谷研メンバーが行います。
休日の南?鼓巷の様子。観光客が北京内外の各地方から訪れるため意識調査のようなアンケートを多数行いました。
魚眼レンズによる撮影です。撮影位置による視野角を占める立体角量の変化を検証するため、前方向180°撮影可能な魚眼レンズを使用します。魚眼レンズ撮影は半透明ゼミで毎年利用しているもので伝統的な手法であります。今回のような四合院の場合、増築部や自然物(樹木などの植栽)の占める立体角量の割合の変化が認知できるようになります。
また早朝には南?鼓巷および南?鼓巷に接続する胡同の、立面写真と進行方向に向けての魚眼レンズ撮影を行います。
以上のような調査内容を日が暮れるまで行います。
夜の南?鼓巷です。調査を終えると南?鼓巷や市内のどこかで晩ご飯を食べ、再び夜の南?鼓巷の魅力を発見しに出かけます。昼時の店内の開放的な空間が、夜はほの暗く光る行灯のような装いを呈します。とても美しく、昼夜問わず日本ではなかなか見れない半透明な空間であると感じました。
調査の成果から、この南?鼓巷の魅力を活かしながら商業街と居住の関係性に着目した研究を行いたいと思います。