8/20~22に奈良県に出張に行って参りました。
現在、奈良プロジェトでは、首都圏での吉野材の需要拡大を目的として活動を行っています。
前回は吉野材の原木林や製剤所を見学させていただきましたが、今回は吉野材が実際の建築にどのように活用されているのか、また、その建築がどのように使われているのかを見せていただきました。
一日目、まず深夜バスで大阪に向かい、内田洋行さんのオフィスを見学させていただきました。吉野材の美しさを生かしたオフィス空間と最新の技術を用いたインフォメーションなどが印象的でした。
次に、吉野に向かい、吉野中学校・吉野北小学校を見学しました。
吉野中学校は5年ほど前に木質化を行ったそうですが、今でも昇降口を入ると木の良い香りがして、とても心地よい空間でした。
学生たちの机の天板は、1年生から3年生まで同じものを使用し、卒業すると次の新入生のために表面を削ってきれいにしたものを再利用するというシステムを導入したそうです。
木の素材であるからこその再利用方法だと思います。
吉野北小学校は敷地から望むことのできる竜門岳にちなんで、竜のような造形のプランニングになっているそうです。芝生のグラウンドや2階のテラスにどこからでもアクセスできるのが印象的でした。
様々な場所に様々な仕掛けがあり、学校建築としても非常に勉強になりました。
1日目の最後には坂口製材さんのモデルハウスを見させていただきました。
坂口製材所では、今回見学させていただいた吉野サロン・吉野スタイルの他に、堺サロン・京都サロンなど、各地で木材を用いたモデルハウスの展示をしていらっしゃいます。
はめ殺しの窓に見えるけれど実はサッシを隠してあるだけで開閉できるようになっていたり、たくさんのディテールにこだわった空間でした。
日暮れまで時間が余ったので世界遺産に指定されている吉野山の金峯山寺に行ってきました。スケールの大きさに圧倒されました。
次の日、奈良県庁で10月に行われる「奈良の木フォーラム」のデザイン発表について打ち合わせがありました。
県庁にもしっかりポスター貼ってありました!
その後、北条工務店さんのモデルハウスを見学しました。
吉野材を贅沢に使ったドアや戸棚が印象的でした。木目が美しいです。
素敵なプロダクトも発見しました。木目はそのままに、格子状に彫り込んだもので、コースターやお皿として利用できます。
次にデイサービスサンターのあすならホーム西の京さんに見学させていただきました。
吉野材を使用した個室やトイレはとても暖かい雰囲気でした。
最後に新しい奈良公園管理事務所の見学をしました。
ふんだんに吉野材を用いた贅沢な空間で、多くの公園利用者が利用していました。
子鹿もたくさんいました。
奈良の木ブランド課の方を始め、今回見学にご協力いただいた企業の方々、本当にありがとうございました。
吉野材の活用法について実感を持って学べただけでなく、建築空間のデザインやディテールの勉強にもなりました。
10月の奈良の木フォーラムでは今回の見学を生かして良いデザイン提案ができるよう努力したいと思います。