「Wall House」
key words
・Wall Houseのドローイング分析
・建築の語彙と形態の関係
・建築言語の多元的解釈
・Wall Houseの「壁」について
ヘイダックの建築に対する態度は、建築を文章のように検討し再解釈し、言語を手段として建築それ自身を探求することにあった。コーリン・ロウの実の透明性は、物質そのもののもつ特性→つまり、一元的解釈に対して、虚の透明性は、構造が持つ特性(言語学的)→多元的解釈である。
ヘイダックは、それらの建築言語(言語でしか共有されないもの)を、ノーテーションを通じて表現していったのではないか。彼は、実作がほぼないので、彼の言説やドローイング、スケッチから設計意図を読み取らなければならない。彼は、『Mask of Medusa』の中で、「論点と観点は、仕事の中に、図面のなかにある」と言っている。そういったことからも、ドローイング分析は有意義なものと言える。