1/29〜1/31日までビッグサイトで開催されていた、エネマネハウス2014に、古谷研、田辺研からの共同出展で『Nobi-Nobi House -重ね着する住まい-』の展示を行いました。
Nobi-Nobi House ホームページ : http://www.tanabe.arch.waseda.ac.jp/nobinobi/
エネマネハウス2014 ホームページ : http://www.zero-ene.jp/zeh/house/file/leaflet.pdf
エネマネ2014の企画は、「2030年の家」をテーマに、『エネルギー』、『ライフ』、『アジア』の3つのコンセプトの下、先進的な技術や新たな住まい方を提案するというもので、早稲田大学の他には、東大、慶應、芝浦、千葉大が出展し、計5大学による5つのモデルハウスの展示となりました。
そして今回はただ展示するだけでなく、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス=1年間の消費エネルギー量と生産エネルギー量が差し引きゼロになること)を計測の基準とした環境面の測定による評価、審査員からの総合的な評価、という観点から最優秀賞を決めるというものでした。
結果から言うと、早稲田大学は優秀賞でした。
残念ながら最優秀賞(東大でした)は逃してしまいましたが、実施を基とした田辺研(環境系)との共同であったり、自分たちの描いた図面が実際に施工されたこと、反屋外部分の施工体験など、普段の研究活動からは得られない手や足を使って建築を実際に作るプロセスが、大変刺激的なものとなりました。
早稲田大学からの提案は、ZEHを達成しようとした時に冷蔵庫のように閉じがちになってしまう空間を、『重ね着する』ようにつくることで、『のびのび』と生活者が住まいこなせる(着こなす)ような家にするというものでした。
具体的には、中心の設備コアを居住ゾーンが取り囲み、その周囲をさらにNobi-Nobiゾーンが取り囲む三重構造であり、省エネルギー・創エネルギーとともに生活の質を向上させます。
設備コアでは、日本の技術や生活インフラをパッケージ化し、太陽からの日射をお湯や電気・光といったエネルギーに変換して、様々な用途に利用します。
居住ゾーンでは、設備コアで創り出したエネルギ―を用いて床暖房や照明、家電を動かし、日々の快適な生活を確保します。
半屋外のNobi-Nobiゾーンでは、それぞれの季節や地域にあわせて温室として利用したり、すだれをかけるなどカスタマイズすることによって、場所を問わず年中自然エネルギ―を利用して快適に過ごせるようにします。
季節に応じて、日射や風の取り入れを調整しながら居住空間を伸び縮みさせ、
“いい日を長く”すること、これがNobi-Nobi Houseのコンセプトです。
古谷研・田辺研が制作した家具、カーテン
7月、8月に企画書や初期段階での図面を提出し、9月、10月、11月に案をディベロップさせていきました。12月、1月には田辺研と古谷研と協力しながら夏のNobi-Nobiゾーンの半屋外のカーテンや家具を学生たちでセルフビルドし、完成しました。
実施の建築をこれだけの短期間で作れたのは大変でしたが、濃密な経験となりました。またこのような機会があれば是非参加したいです。
M1 菅野 正太郎