雲南ワークショップ 経過報告

By flab, 2009年12月14日

こんにちは、M2の墓田です。
 現在研究室のメンバー共々雲南市に現地滞在し、かねてから準備をしてきました?民家レストランワークショップ(照明自主制作、建具を利用した内装家具製作等)、?入間小学校改修計画第二回意見交換会、?さくらまつりプレワークショップ(意見交換会)の3つのワークショップを進めております。各ワークショップの諸々の経過を報告致します。
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?民家レストランワークショップ
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 初めてご覧になられる方もおられると思いますので、簡単に経緯からご説明します。こちらは兼ねてから雲南市や地元の方々(温泉宿のお施主さんや地元工務店の方)と協力して古谷研究室が基本設計をおこなってきた古民家改修計画です。2年前より古谷研究室と雲南市で国の都市再生モデル調査を共同受託しまして、遊休化した施設の有効活用指針を建築的な分野より示すという活動を行ってきました。その基本的な方針を守りつつ、民家改修計画、祭事イベントの企画、小学校改修計画等多くの活動展開を行ってきました。とりわけ本計画は初めての実施計画となり、温泉宿と連携した簡易宿泊所(とはいえものすごく豪華なつくりになりました)いわゆる食宿一体のオーベルジュとして計画されたものです。特徴としては、今迄も本ブログで触れてきましたが、施工の各フェーズごとに多くの関係者を巻き込んでゆくという点にあるかと思います。近畿大学や広島呉高専、島根県立大学、広島女学院等の近隣の建築関係の学生や先生方をお招きしたり、地元の方々をイベントにお招きしたりし、建物が立ち上がる前から多くの方に知っていただくこと、多くの方の手によって一つの建築を立ち上げてゆくことを目標としてきました。
 さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回のワークショップではゲストとして国立呉工業高等専門学校より西宮善幸先生、広島女学院大学より中村勝己先生、東広島市役所より利島英貴さん、ビルディングランドスケープ設計事務所より山代悟さん、ナック設計事務所より亀谷清さん、江角建築設計事務所より江角俊則さんをお招きし、照明企画のアドバーザーにSLDAの澤田さん永澤さんをお招きし企画を進めてきました。今回のワークショップは、照明の自主制作及び設置作業、耐力壁に貼る和紙のデザイン作業、吹き抜け部の建具のオブジェの制作及び設置作業の3つの企画を中心に進めております。詳細なご報告は近日中にプロジェクトリーダーから致しますが、率直な感想として内容的にとても良いものとなりました。
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↑ 吹き抜け部の建具を再利用したオブジェは、吹き抜けを構成する白い壁体をバックとし建具が地面と正対してレイヤー状につり下げられているもので、吹き抜け部分に奥行きを与える非常に詩的な空間となりました。高所の危険な作業ですが、中村先生が作業を牽引して下さり限られた時間の中で非常に心強かったです。客間の上部に取り付ける建具状の照明隠しも、白色の和紙をコラージュ的に下地にはり、赤色の和紙をアクセント的に数枚ちらしたものをつくり、モダンな雰囲気を持つものとなりました。こちらの作業は兼ねてから民家レストランの照明相談させていただいた照明デザインの専門家であるSLDAの澤田さん、永澤さんに中心的な役割を担っていただきました。
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↑ 照明の自主制作に関しては、先にも述べましたが兼ねてからSLDAの澤田さん、永澤さんにご相談させていただいておりまして、主な作業としてはシェードの自主制作と設置、空間との照合を図るというものでした。一つ一つが参加した学生の手作りということもあり、完璧ではないながらも不思議な美しさを持つ照明となり、夜の真っ暗闇に街の明かりがともされたように美しいものとなりました。
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↑ 耐力壁の和紙のレイアウトデザインに関しては、木次の和紙工房の伊谷さんのご協力のもと仕上げた和紙を、呉高専と広島女学院の学生の皆さんが中心となり、デザインしてゆきました。最終的にはとてもかわいらしいデザインとなり、お施主さんの西村さんも不思議な光の効果を生み、アベックがこの川沿いを歩くスポットになるのではないかともおっしゃっていました。個人的には、和紙が持つ光との相性の良さは内装仕上げ面で大きな可能性を感じました。
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↑ 最後に記念写真。
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 本ワークショップも前回と同様に皆さんのご協力がなければ成立していなかったと考えています。ご足労いただきご協力いただいた全ての方にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
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?入間小学校改修計画意見交換会
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 入間小学校改修計画の第二回目となる意見交換会の場に参加してきました。前回いただいた意見を元にして、基本設計に改良を加えて臨みました。今回の意見交換の場は合意形成を図ることが大きな目標でしたが、案自体は全面的に認めていただき良いご評価をいただくことができた一方で、管理上の責任問題や金銭面の折り合い等の細かく難しい点も議題に挙がりました。地域の問題としては、入間地区は総住戸数が100戸あまりの小さな自治体であり管理上の問題もシビアにならざるを得ないという現状があるとのことです。そのあたりは我々も戦略として考えていましたが、そのような地元の生の声というものは切実に受け止めなければならないもので、設計者側も無関係ではいられないことを痛感しました。
 意見交換会が終わった後は、恒例となった入間の方達の暖かい歓迎を受け、鍋と酒で多いに盛り上がりました。市役所の白築さんが持ってきて下さったセロリがものすごく大きく、瑞々しく美味しかったです。翌日には、水車の会の忘年会にも参加させていただき、養殖しているモロコという小魚や鴨肉、鴨南蛮、古代米などの貴重な山の幸をおいしくいただきました。
入間の皆様ありがとうございました。
※写真の更新は後日致します。
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?さくらまつりプレワークショップ
 今年で古谷研究室が携わるようになってから3回目となるさくらまつりの事前ワークショップを行ってきました。企画の内容や参加団体はまだ決まっていない状態で、そのようなことを調整することが目的ではなく、去年の企画を地元の方々とレビューし、今年の方向性を全員で決めてゆくためのワークショップです。
 今年の方針も初年度からの目標であった「つなぐ」というキーワードで、主に「土手と街」、「街と山」という、商店街という長軸に対して、それを横断する短軸をメインとしたものです。
 全体を見渡していたわけではないので、僕が体験したことから感想をご報告します。僕は山側班のコーディネーターとして参加し、地元の方と話をしながら山をのぼって行きましたが、地元の方も山にのぼるのが久しぶりだ、とか、のぼったことがなくこんなキレイな風景がひろがっていることを知らなかった、などの意見が多かった気がします。全国的にも桜が自生している山は珍しく、非常に不思議な魅力を持った山であり、山からは桜並木の土手と斐伊川が見渡せる絶景ポイントとなっています。
 かなり好意的な意見が多い一方で、実現するためには道の整備が必要であるとか、廃屋をアートイベントに活用しようであるとか、多くの実用的なアイデアが挙がりました。
 全体的な印象として、3回目という経験値が商店街と古谷研究室、雲南市と古谷研究室の信頼関係をより強いものとしているのだなという印象を住民の方々の端々から感じ取ることができ、今迄行ってきたことは確実に前進のためにあったのだなと三年目になって強く実感できました。
 雲南市役所の加藤さん、石田さんは相変わらず休日返上で僕ら学生につきあって下さることに頭が上がりませんし、暖かく受け入れてくれる奥井さんや商店街の西村さん、上代さんにも久しぶりにあえて良かったです。
今後も雲南市と良好な関係性を持ち続けて行けるよう古谷研究室としても様々な提案と努力をし続けていくことが大事なことだと感じています。
※写真の更新は後日致します。
それでは長文失礼しました。

One Comment

  1. flab Archives より:

    オーベルジュ雲南 完成前ワークショップ ポスター

    2009年12月12-13日に行われたオーベルジュ雲南 完成前ワークショップ『雲南とつくるレストラン。』の告知用ポスター。
    企画内容などについて説明しており、開催地であるオーベルジュ雲南や雲南市役所、市内の学…

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